元「日本一のニート」が実践する人間味あふれる「知の整理術」

書評
本書のそで より

「だるい」とか「めんどくさい」とかいつも言ってる印象だけど、何冊も単著を執筆しているphaさん。
京都大学現役合格した元「日本一のニート」が知識の整理を1冊にまとめている。


全体的な内容としては、仕事効率とかのビジネス書を何冊か読んたことがある人にとっては、新しい発見は少ない。
むしろ、そういった類いの本を読んだことがない人に最初の1冊としておすすめしたい。

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人間味があふれる内容

「興味がないものは頭にはいらない」だが、世の中にはこれを面白いとおもっている専門家がいる。その専門家たちが面白いと感じているポイントを掴んでみることからはじめてみよう。そんなことが書かれている。
phaさんは、そのジャンルの漫画を読むことからはじめることが多いそうです。
すべてが万全であれば4日でおわることも、自分はダメだからと認め、3日ぐらいは余裕をもつスケジュールにする。

スケジュールを守るために一番大切なのは、仕事をすごいスピードでこなす能力ではなくて、見栄を張らずに自分のありのままのダメさを認められる心の強さなのだ。

なんだか、あたり前といえば、あたり前なのだけれども、こういうのは、すごく人間ぽいと思う。
死を意識すれば、どうせなら生きているのだから何かやろうか。というのは確かに!!という感じ。

アナログ、そして細かいテクニック

おそらくphaさんがこの書籍に書かれている内容を完璧にやっているわけではないと思う。
だが、具体的に書かれているテクニックはとても細かい。

  • ノートは4冊、それぞれ、どういう目的で書きわける
  • カレンダーは2種類。そのうち1種類は何度も進捗を書きかえる

とても、一般人が思うニートがやっていることだとは思えなかった。
具体的なやり方については、本書をご覧ください。

さらりと重要なことが書いてある

本書は重要だとか伝えたいところに線がひいてあったり、太字になっていたりする。
以下は、なにも強調されている部分ではないのだけども、さらりと割と重要なことが書いてあると思う。

勉強全般に言えることだけど、重要なのは覚えることよりも、必要じゃない部分を忘れることだ。 P.220

こういうったことが様々な箇所にちりばめられている。

パクる

この書籍は勝間和代の「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」を読んで、同じような内容を書いてみたいと思いphaさんなりに書けると思って書きはじめたらしいです。元ネタとはだいぶかけ離れた感じにしあがってます。


パクることについても触れていて、姿、形をパクるのではなく気持をパクるのだと。展開していてなかなか興味深い。

言語化する

本書のなかでも知識をまとめて言語化する過程について説明されている。
きっとphaさんはこの本を書くまでは、自分のやってることや、意識していることをこんなに言語化してはないのだろう。
言語化して整理するを体現した1冊だと感じた。
phaさんのことを言語化した1冊なので、書店で平積みされているビジネス書のように、バリバリのビジネスマンが使う仕事のテクニックのような感じもしない。
だからこそ、この本読んだからといって、すごく仕事ができるようになる気もしない。
人間として、何かやってみようか。と思えるようになる1冊でした。

本書のそで より


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