集中力と生産性を向上させるために机と椅子の調整方法については前回解説しました。
今回は、作業中に見続けているモニター(ディスプレイ)について解説したいと思います。
PCモニターの適切な位置や距離
まずは、PCモニターを利用する上での適切な位置について解説します。
モニターの高さの最適な位置は?
モニターの高さは モニターの上部が視線と水平になる位置 が理想です。視線としては、水平から若干下を見ながら、パソコンの操作をすることになります。
これにより、上を見る時のように、まぶたを全開することがなくなるので、ドライアイの予防につながります。結果として、眼精疲労も軽減されます。
くれぐれも、姿勢をまっすぐにした状態を維持してください。視線が下を向くことによって、つられて猫背になること避けてください。
液晶モニターの高さ調整をするために
液晶モニターの高さを調整するのにベストなのは、液晶モニターアームを利用することです。
液晶モニターのアームといえば、エルゴトロンを推奨します。モニターアームとしては高価な部類に入りますが、バッチリ位置調整できる一品です。安価なアームは微妙に意図した位置に固定しにくかったりします。
OEMとしてHPやAmazonベーシックのブランドとしてもエルゴトロンのアームは提供されているので、そちらの方が安価に購入できます。プランド名は違えど中身は同じ製品なので、こちらがおすすめです。
液晶モニタースタンドの場合は、高さ調整をできるものを利用してください。もし、お手持ちの液晶モニターが高さ調整できるものではない場合は、モニタースタンドの下に土台を追加することによって、高さを調整することもできます。
基本的には、高さ調整できれば良いので、週刊誌や雑誌などを積み重ねて高さを調整しても安定していれば問題ありません。ですが、地震などの揺れの際に落ちてくる危険性があるので、そのリスクは自己責任です。
モニタースタンド自体を交換してしまうことも検討してみてはいかがでしょうか?
ノート型、ラップトップの場合は?
ラップトップ型のパソコンを机に直置きする形では、明らかに視線が下に向きすることになります。
姿勢がかがみがちになり、猫背や腰痛などの原因にとなります。かがんだ姿勢だと、呼吸が浅くなり眠けや、集中力、脳への血流を十分に促すことを阻害することになります。
そこで、ノートパソコン向けのデスクスタンドを利用してください。これにより、ノートパソコンのモニター位置の高さを上げます。高さの基準は、モニターの上部が視線と水平になる位置です。
ノートパソコンのスタンドを利用してしまうと、ノートパソコンに付属しているキーボードやマウス利用するのは絶望的な操作性と不自然な利用形態となります。キーボードとマウスは、別途用意をして、適切な位置に置いて、外部接続して利用することを推奨します。
複数ディスプレイを利用している場合
特に2つの液晶モニターを同時に利用しているような、いわゆるデュアルディスプレーという状態の場合、正面を向いた時の視線が2つの液晶の中央に来るというのはおすすめできません。
上記のイラストの様な配置状態の場合、どちらかのディスプレイを基本として利用してしまうので、方や首などが右か左に偏りがちになってしまいます。結果として、首や肩の一方に疲労を与えることになります。
そこで、メインディスプレイ(1枚目)を正面にして、サブディスプレイ(2枚目)を隣に置くことを推奨します。サブディスプレイの端が視界に入らないサイズであれば、2つめのディスプレイを縦にすることにより視界に入ることもありますので、検討してください。
私はメインディスプレイが大きい場合、サブディスプレイを普通に横におくと視界に入らないため、縦置きにしています。もう一つの環境では、上下にモニターをアームで配置することによって、全て視界に入る位置に調整しています。
ディスプレイの買い替えを検討する
現在利用しているディスプレイが、フルHD(1920×1080)やノートパソコンの場合はディスプレイそのものを買い換えることによって生産性が向上する可能性が高いです。
作業領域を多く確保するために4Kディスプレイ(3840×2160)に買い換えるのが良いでしょう。単純計算すると画面に表示できる情報量が4倍になります。最近であれば2万円台から入手することが可能です。ですが、安価なディスプレイは付属のディスプレイスタンドによって高さを調整できないものがほとんどです。購入する際は、ディスプレイスタンドで高さが調整できるかを事前にチェックしておきましょう。もしくは、ディスプレイアームも同時に購入しましょう。
4Kディスプレイの場合、27インチでは文字が小さく表示されるため、利用者の視力によっては十分に作業領域を活用できない可能性があります。 1枚のディスプレイで作業を完結する場合、32インチの4Kディスプレイをお勧めします。
複数のディスプレイを利用する場合は、32インチディスプレイだと大きすぎて2枚並べると視界に入らない領域が出てきます。
また、フリッカーフリーのディスプレイを選べば、ちらつきが発生しないので眼精疲労の低下につながります。 2020年現在販売されているほとんどない液晶ディスプレイはフリッカーフリーなので、中古の古いモデルなどを購入しなければ大丈夫でしょう。
ディスプレイは常に見続けるからこそ重要
作業中常に見続けるディスプレイだからこそ、適切に調整し最適なものを利用することが、集中力や生産性に直結していきます。
机と椅子についても、集中力と生産性を向上させるためには重要な環境です。机と椅子については、下記の記事を参考にしてください。