酒のつまみに欲しい1冊「忘れ去られたCPU黒歴史」

プログラミング
CPUのクロック数に踊らされている時代がありました@HIROCASTERでございませう。

忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMDが振り返りたくない失敗作たち

忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMDが振り返りたくない失敗作たち

大原 雄介

CPUの黒歴史といわれたら、自作をやっていた人間としては、買わないわけにはいかないでしょう。ということで、タイトルお買い上げの1冊です。

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CPUアクセラレータを思い出すK6-III

AMDのK6-IIIといえば、メルコやアイ・オー・データから販売されていたCPUアクセラレータと呼ばれる通称「下駄」が思い出されます。
Pentium CPUを搭載した75〜150MHzぐらいしかないコンピュータにCPUを取り外して、下駄を履かせてK6-IIIを装着することによって、400〜450MHzになるという。今考えればとんでもないパーツが売られていたのでした。
個人的にはこれが、すごく憧れだった記憶があります。これが4万円以上していたわけですよね。
まぁ、あっさりとPentium3の登場で、いらない存在になっていくのですが…。その頃から廉価版PentiumことCeleronなども登場して、どんどんCPUが早くて安いものになっていきました。

夢の5GHz CPUは燃費最悪 Prescott 〜 Tejas

IntelのPrescottコアのPentium4が、かつて一般向けCPUの最高周波数の5GHzモデルを開発すると発表して、あまりにも消費電力が高すぎて発表に至れず、3.8GHzにとどまったのが、今現在のCPUに大きな影響を与えている。
この頃のCPUの消費電力は右肩上がり一方で、Socket478の頃にはATX電源から別途12Vを取る必要があるPentium4対応電源なんてのが発売されて、これがない既存の電源やケースなんかは使えないという事態が発生した。
Socket478の初期の頃にごく少数生産されたRDRAMをサポートしているマザーボードを手に入れて、RDRAMはえー。なんて酔いしれていたのは懐かしい記憶である。
RDRAMが高価すぎて、この頃からDDRの技術が普及して、現在に至るのである…。
この様にCPUの黒歴史に引きずられて、マザーボードから電源やメモリ規格まで、黒歴史規格は数多く存在するわけで、当時からすればマジメな技術の集大成だったわけである。今となっては酒のつまみにしかならないのだが…。

酒のつまみに1冊どうぞ

CyrixのPentium互換CPUとかが個人的にはだいぶ黒歴史だと思ってたのですが、あえて王道のIntelとAMDも結構黒い歴史があるということが本書を通じてわかることができます。

各メーカーがそれなりに力を入れて真面目に企画をし、設計をし、実装をしたものである。少なくとも当事者たちは、黒歴史化させるつもりなど毛頭なかったはずだ。それにも関わらず、世に問うた結果が黒歴史理の判定をされて、中にはそれが故に事業部や会社を畳む羽目になったことも珍しくない。

笑えるようで笑えない話が満載です。

忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMDが振り返りたくない失敗作たち

忘れ去られたCPU黒歴史 Intel/AMDが振り返りたくない失敗作たち

大原 雄介

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