情報処理技術者試験の価値

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立教大学

立教大学(受験会場)

情報処理技術者試験の資格の価値を見直しました。ITエンジニアはこの試験をもっと真剣に受けるべきだと思うし、評価の対象にすべきだと思う。

きたる、10/18(日)に数年ぶりに情報処理技術者試験を受けてきました。受験したのは高校生の時に初級システムアドミニストレータを取得したとき以来でしょうか。今回は春期に新たに設けられた応用情報技術者を受験しました。

情報処理技術者試験というと、試験会場に来ることすら諦める人が結構いるので、試験会場は空席が結構あるイメージです。ですが、不況も影響して資格を取っておこうという人も多いのか、出席率は結構良かった印象です。おまけに受験者は男性が圧倒的に多く、女性は希少価値があるぐらい少ないイメージだったのですが、僕が受けた試験会場では20~30%ぐらいが女性でした。

応用情報技術者に区分が変わってから、受験者層も変わったのかも。午後の試験がアルゴリズムを避けることができるようになったのも理由のひとつかもしれません。

僕の中のIPA(情報処理推進機構)の資格に対する認識は、ITエンジニアの仕事の現場においては役に立たない資格でした。あとは、大手SIerなどでの昇進要件とか。多少手当がでる会社があるとか。そんなもんでした。

ですが、応用情報技術者試験を勉強するようになってから、認識が変わりました。特に今回の応用情報技術者試験の午後問題で認識が変わりました。問題はIPAのサイトで公開されているので、ぜひのぞいてみてください。

ここからは、インフラ系の事業で飯を食っている目線からのお話しです。

午後の問4はシステムアーキテクチャ分野からの出題で、Webシステムの構成に関するものです。銀行のWebシステムということで、止められないシステムを設計する力を問うのが狙いでしょうか。

“本システムの構成”ということで、問題には使用されている機器の図がのっていたりするのですが、これが実に良くできている。

まったくこれと同一の銀行システムを組むことは実際にはありえないだろうが、アーキテクトが必要な重要なポイントを抜き出して、問題を構成している。

システムを設計していく上で、白紙から土台としてこういった図を作成できなければいけない。(実際は頭の中で瞬時に終わっている作業だ。)

最近ではIDSやVPN装置を取り入れていくため、どんどん構成が複雑になっていっている。出題された問題の選択肢にIDSやVPN装置があったのも感心した。

こういったアーキテクトの仕事は、経験の浅いエンジニアにはなかなか回ってこない。

L2とL3の違いや機能。冗長性を保つようにネットワークをつないでいく方法。ロードバランサーを通してWEBサーバやDBサーバと通信させる方法。それに加えてFWやIDSの機能やVPN時のNWについて、それぞれの分野の知識がなければ各機器を図で繋げることすらできない。

こういった幅広い内容を仕事を通して、一から教えることはコストがかかる。だからこそ、教える見込みのあるエンジニアからそういった仕事に携わっていくことになる。

その教える見込みのチェックとして、今回出題されているようなシステム構成図を書かせてみたり、稼働率を要件通りにできるかをやらせてみることもある。

僕の中で、これまでのIPAの資格はアルゴリズムや基礎理論など、コンピュータやシステムの基礎部分を意識しすぎていて、アカデミックな感じの印象だった。

だが、今は出題されている問題が仕事で役立つかも知れない知識(範囲)になっている。それが、情報処理技術者試験をみなおした理由である。

だからといって、この資格があれば仕事ができるわけではない。仕事をする前提となる知識が備わっているかの指標なのだと思う。知識がある人とない人との差は大きいのではないだろうか。

ただ、経営に携わる人間としては、経営戦略の出題分野における問題のテーマが、春期はマーケティング戦略であり、今期はソフトウェア受託開発における、工事進行基準適応なのか、設定がスッキリしない(納得いかない)ところ。