誰でも集中力を継続的に発揮して、効率的に成果を出したいものです。
の記事が好評ですが、残業をしないためには効率的に成果を出す必要があります。
そこで、集中力を継続的に発揮できれば、より生産的になれるとは思いませんか?
集中力を継続的に発揮するために知っておきたいことをまとめてみました。
集中すればするほど、脳は働かなくなっていた
みなさん、この意味をおわかりでしょうか?私は最近まで知りませんでした。
集中力
「集中力」という文字を辞書で調べると
一つのことに意識を向け続けることのできる能力。
とされています。
このことから集中力を発揮するためには、1つのことに意識を絞ること。逆に言えば意識を向ける対象を制限することがポイントであることがわかります。
脳活動のしくみ
気が散っている状態と集中力が発揮できている時の脳活動は異なります。
自分が意識を向ける対象が複数あったりする場合は、脳の広い部分が活発に活動します。
一方、集中力が発揮できている状態では、脳の必要な部分だけが活動し、他の部分の活動は低下します。
脳はその場所によって、計算、記憶、見る、聞く、運動など、担う機能が異なります。
何かに頑張って取り組みたい時、人は頑張って脳のパワーを高めようとします。しかし、集中できていない状態では、そのパワーがさまざまな機能に分散してしまい、集中したい機能に注がれるパワーがあまり上がりません。
逆に、頑張って脳全体のパワーを上げるのではなく、集中したい機能以外に使われるパワーを消していくと、その分のパワーが特定の機能に注がれ、たとえば“計算だけに集中する状態”が生まれるのです。
つまり、脳の一部の活動を抑制することが集中力を発揮するために必要なことです。
脳が活動するためのエネルギー
脳のエネルギー源はぶどう糖のみです。しかも、このぶどう糖はタンパク質や脂肪に比べて摂取しにくいものです。また、少量しか体内には蓄積できないため、常にエネルギーを補給し続けなければなりません。
脳は、安静にしていても1日120g、1時間に5gものブドウ糖を消費する、驚くべき大食いの臓器です。
ぶどう糖
そもそも、ぶどう糖とは何なのでしょうか?砂糖とは違うのでしょうか?簡単に解説します。
ごはんやパンなどに含まれるデンプン(多糖類)が口や胃などの消化器官を経て、デキストリンや麦芽糖(二糖類)に分解され、小腸で徐々にぶどう糖に分解され、吸収されます。
砂糖は二糖類なので、ごはんやパンに比べ、分解する手間が少し少ないのです。
集中力を発揮し続けるためには、ぶどう糖の摂取が必要。よって、飴や砂糖入りのコーヒーなどを摂取するのは有効的です。
最近は、すでに分解されているぶどう糖(グルコース)が販売されています。
大丸本舗 |
意識を1つに向けるポイント
職場でなかなか集中力を発揮できないのは、オフィスの雑音や視界に入るものが原因です。
雑音を気になるアレへの対応
作業用BGMとして、お気に入りのアニメの曲きいている人もいますが、音楽のリズムに乗って作業がはかどる効果はあるでしょうが、集中力という意味では逆効果です。
お気に入りだからこそ、アニメの世界に意識の一部が持っていかれます。
では、どういったものが最適なのか?
自然の音のように、一定で変化のあまりない「環境音」は、聞いていても脳が働きにくいのです。そこで、環境音を聞くことで、その他の気になる雑音を覆い隠してしまえば、余計な雑音に脳が働かなくなり、自然に集中状態になりやすいのです。
一部のオフィスでは、この様な環境音を流しているオフィスがあります。
この環境音により、ちょっと遠くにいる気になる上司の話し声が聞こえなくなり、上司の言動を意識から排除することができます。上司ではなく、気になるあの子の場合も同様です。
環境音BGM
最近ではこういった、自然な環境音専用のアプリまで存在します。かなりの人気のようです。
White Noise
カテゴリ: 健康/フィットネス
価格: ¥450
音の数は少ないですが、無料版もあります。
White Noise Lite
カテゴリ: 健康/フィットネス
価格: 無料
サブリミナル効果
サブリミナル効果という意識や潜在意識の下の層への刺激を狙った商品としてこの様なものも販売されています。
植地雅哉 |
広橋真紀子 |
Immrama Institute |
サブリミナル効果は研究されている分野ですが、測定方法が難しく、現在の日本では番組放送基準として、映画やテレビ放送での使用が禁止されています。よって、なかなかメディアに紹介されることはありません。
効果が出ないケースもあり、まだまだ研究が必要な分野です。手頃な環境音のCDという位置づけで購入を検討してみてはいかがでしょうか。確かに、思考を邪魔しないような音楽が多いのが特徴です。
集中力を継続させるテクニック
ここまでで集中力を発揮するためのポイントはつかめました。ですが、脳も人間の体同様に疲労しますので、継続的に集中力を発揮するためのテクニックが必要です。
これまで紹介した脳の仕組み利用したテクニックとして「ポモドーロテクニック」という手法があります。
ポモドーロテクニックとは?
ポモドーロテクニックとは継続的に集中力を発揮させ、作業生産性を高める仕事術です。
基本的には以下を繰り返すだけです。
- 25分間1つのタスクに集中して他のことをやらない(これを1ポモドーロと呼ぶ)
- 5分の休憩をする(タスクから完全に離れる)
- 4ポモドーロ(2時間)毎に30分ほどの長い休憩をする
休憩中にぶどう糖の摂取をするとより効果的です。
詳しくはこちらの書籍が参考になります。
Staffan Noeteberg、渋川 よしき、渋川 あき |
今回紹介した、脳の仕組みなどにも触れているため、知的労働者はとても参考になります。翻訳者の渋川よしき氏もDeNAに勤めるプログラマであり、アジャイル開発手法などにも精通している方です。
サイボウズラボに勤めるソフトウェアエンジニアである西尾泰和氏もポモドーロテクニックを使っているようです。
ポモドーロテクニックをやりやすくするアプリもあります。
Welcome to Pomodori!
オープンソースのMac用アプリ
My Little Pomodoro
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥350
iPhoneアプリはこちら
Pomodoro Time Management
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥170
SNSが集中力を破壊する
15分間のテスト中に一度でもFacebookをチェックした学生たちは、成績が著しく悪かったこと。Facebookを見る「回数」は問題ではなく、たった一回Facebookを見ただけでも成績に悪影響があったのです。
この研究は中、高、大学生300人を対象におこなわれたものです。1回ちらっと見るだけでも影響が出るのは驚きですね。これは、Facebookだけに言えることではなく、Twitterでも同じように考えられます。
集中するためにはSNSの画面やアプリは終了しましょう。
また、スマートフォンの通知もOFFにしておくことが望ましいでしょう。
まとめ
「集中力」を脳の働きから理解し、効果のあるポイントやテクニックをまとめてみました。
プログラマだけではなく、様々な職業の方に必要な「集中力」を効果的に発揮して頂けたら幸いです。
より生産的に仕事をして、残業などをしない仕事術を身につけましょう。
エンジニアとして身につけるべき習慣はこちら
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