ここ数年のWEB業界のおさらいと感じた@HIROCASTERでございませう。
リーン・スタートアップと共にクックパッドでの必読書だと聞いて、読んでみました。
ウェブ進化論はGoogleの登場を境に、この組織がどのようにして、今までの常識を変えてきたかをふり返ることができます。
梅田 望夫 |
情報は送り手でなく、受け手が選び処理する
Googleという企業が登場してから組織の情報共有の新しい形が登場した。
それまでは、部署などによって、情報が分断されていた。自分の部署にはメーリングリストで共有するが、隣の部署の情報は知らないという組織が多かった。
新しい形の情報共有では、ありとあらゆる全ての情報を共有・公開する。たとえば、あなたの上司との仕事の確認や指示などについても、上司だけでなく、全ての人に公開するのである。
あらゆる情報が公開されて、絶対に処理しなければならい自分自身への情報以外は読んでも読まなくても構わない。受け手が情報を選ぶのである。
あなたの興味のある情報について、定期的に集めるインターネット的な考えである。今の時代となっては、もはやこちらが普通なのではないだろうか。
結果として、宛先が限定されるメールの利用頻度は減る。むしろ使わなくなる。
過去の情報共有は無駄な会議を生む
誰かがこの情報をこの人に開示しても構わないと判断した情報を元に仕事をしていく環境下では、貴重な情報を握ってコントロールすることが組織を生き抜く方法になる。
この結果、部門内、部門間で、情報共有を目的とした会議が増えていく。
Googleの組織原理
モチベーションの高いメンバーだけで構成される小さな組織で、すべての情報が共有されると、ものすごいスピードで物事が進み、それが大きなパワーを生む。仕事の生産性が著しく向上する。誰かが提示した問題点が別の誰かによって解決されるまでの時間や、面白いアイデアが現実に執行されるまでの時間は、ときに数分という場合さえある。
個人的には、この考え方を after Google だと考えている。そして、旧来の考え方を before Google と捕らえている。
梅田 望夫 |