監修がJenkinsの生みの親である川口耕介氏である時点で、胸が熱くなる書籍です。NTTデータでJenkinsを普及・促進しているメンバーが書かれている書籍だそうです。
Jenkinsの設定方法をインストールから実際に現場で使うところまで網羅して、設定画面を詳細に掲載し、日本語で出版されたことは、継続的インテグレーションの世界にとっては小さな一歩ですが、日本ソフトウェア業界の大きな一歩です。
Jenkinsというソフトウェアは日本語の資料がないと、使いこなせないほど難しいソフトウェアではありません。ですが、使いこなそうとすると、ハードルが高いことは事実なのです。
JavaだけじゃないJenkins
特にJavaに特化したツールというイメージを持たれている方も多いと思いますが、今やJenkinsはPHP,Ruby,Python,Perl,JavaScriptをはじめとしたWEB業界で使用されるような言語もカバーしていますし、言語特有のプラグインの豊富です。
問題なのは、日本語で紹介されている情報がJavaをベースとしている物が多く、ほかの言語利用を想定とした資料が少ないことが残念でなりません。資料が少ない原因としては、資料をおこさずともプラグインを導入して、なんとなく設定すれば動くので、資料に落とす必要もないというお手軽さも手伝っていることは確かです。Java以外の言語を使っているアーリーアダプターからすれば、そんな感覚なのです。
本書もJavaの環境を想定してプラグインなどは書かれています。ですが、Javaに依存しない章も多いので、この書籍を読みながらやれば、他言語のプラグインを見つけて導入していくことができるのではないでしょうか。日本語でまとまった書籍があるということは、多くの人達の支えになるはずであり、Jenkinsを試してもらえる可能性が広がったことになります。この書籍はそういった貢献をしている書籍であり、本当に細かく設定画面を掲載しているのがすばらしい!はじめて設定する人達を迷わせないぐらい丁寧に掲載しています。
Jenkinsプラグインの作成方法まで解説しているのは、なるほど。なるほど。という感じでした。
「手作業でミスが多発」
「別の環境だとビルドできない」
「結合テストで修正地獄」
「リリース直前なのに動作しない」
↓
自動化でストレスはゼロに品質は最高に
それを手助けしてくれる執事がJenkinsです。
PHPでも役立つJenkins
PHPのコード品質を上げるためのサポートをしてくれるプラグインを紹介した過去記事があります。
今回紹介した書籍
和田 貴久
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