「愛せよ、さもなくば捨てよ。」ジンガジャパン株式会社を退職します。

アジャイル

2012年2月をもって、ジンガジャパン株式会社(旧ウノウ株式会社)を退職します。
2009年の後半に到来した、mixiのソーシャルアプリを発端としたソーシャルアプリブームに乗って、2010年1月に入社しました。
2009年後半から交流させて頂き、当時のmixiアプリの携帯版オープンの際には、オープンから48時間しない間に80万人以上のユーザーが「まちつく!mixi版」を登録してくれた時の興奮は今でも忘れることができません。
僕が入社して、月に数億円売り上げるソーシャルゲームであり、毎日リリースできるようなアグレッシブな開発に直接、携われ、構築できた経験は貴重でした。また、シリコンバレーの企業から日本の企業が買収されるという珍しい機会に携われたのも良い経験です。

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僕にとってのジンガジャパン株式会社(旧ウノウ株式会社)

この会社で得た一番の大きなものは、僕自身にソフトウェアを開発する一人の人間として大きなパラダイムシフトがおきたことです。

Web業界では知らぬ人はいないであろう、山田進太郎という人間の会社に集まった、天才的なエンジニアの集まりは、今までに経験したことの無いぐらい、フラットな組織で、一般的な日本企業とは全く違う組織でした。
まさに、それぞれの個性と能力が交差したStandAloneComplexを具体化したような会社という集まりでした。
@nekoyaのvimとファイラーの高速な動きを見て、何しているのか全くわからなかった昼下がり。
@perezvonが毎週アグレッシブに書き換えていくプロダクトコードを見て、こんなにもアグレッシブに変えられるものなのかと驚きを隠せなかった夏。
@sanematというテスト厨に出会ったことによって、テスト駆動開発(TDD)の扉を叩き、アジャイルソフトウェア開発の道に踏み入れていったことは、僕の人生を大きく変えた出来事と言えます。
すべてが感謝しても、しきれないほどの経験であり、ここにあげられなかった多くの人達から刺激をもらいました。
そして、ZyngUSやZyngaGermanyなどのテクノロジーはとても刺激的でした。この経験はZyngaでなければできなかったでしょう。

なにものでもないものから、アジャイルな開発へ

僕が現場で、なんとなくのソフトウェア開発の現場をアジャイルソフトウェア開発(Scrum + XP)の現場に変化を遂げる経験ができたことは、貴重な成功体験であり、ソフトウェア開発に意欲的で、実力のある人々に囲まれたからこそ、できたことでもあると考えています。
僕が去ったチームでもScrumの取り組みを継続的に続けているチームがありることは、すごく嬉しい限りです。これが継続的にできるチームの人達はやっぱりすごいんだな。と、しみじじみ思います。

会社を離れ一人のプログラマとして…

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ウノウはPHPの会社だったので、当時はsymfonyを使っていて、僕もsymfonyを扱うようになり、@hidenorigotoにつかまり、日本Symfonyユーザー会として、書籍の共著をしたり勉強会を開催したり、コミュニティのあり方を学ばせてもらいました。絶賛、Symfony2開発中だったこともあり、Contributeする機会にも恵まれ、Symfonyに多くのことを学びました。@fabpotありがとう。
2010年のPHP MatsuriにはPHPでもテストコード書くんだよ!と伝えたことによって、感化された人達がいて、感謝の言葉を頂いたことは嬉しい出来事でした。
そして、アジャイルサムライの発売にあわせて、現場でのアジャイル開発の経験を生かすために、@shirokappaと話しているうちに読書会をすることになり、アジャイルサムライ渋谷道場を主催して、毎週やっていたので辛かったけど、多くのことを学びあえる仲間達と会えることができました。
アジャイルサムライ読書会渋谷道場 第二回 #1
RubyKaigiで神のような存在の尊敬するマスター・角谷が監訳した書籍であるということから、交流させて頂き、直接話していろいろ学ぶ機会があるとは、数年前では想像もできませんでした。(今度、Agile Samurai Dojo Gatheringやるので、ぜひ来てくださいね!)

そしてこの読書会で集まった人々は、現在のAgile渋谷という大きなコミュニティになり、SIerやWebサービス事業者などの壁を越え、言語の壁も越えている珍しいコミュニティとなっています。毎月1回何らかのイベントをしています。今年に入って、新しい若い人達がコミュニティに参加してくれていることは、嬉しくもあり、羨ましくもあります。

変化

僕自身が変化を遂げていくと同時にウノウという会社はジンガジャパンになり、さらに変化していきました。そして、この度の退職となりました。多くの良い面も、悪い面も、学ばせて頂きました。ありがとうございました。
「大塚さんがいたから順調にスケジュールが進行できた」や「手順やスケジュールを明確化することが本当に大事なんだ」と言ってもらえたことは僕がいたことによって、生み出すことのできた価値だったのだと実感できた、とても、とても、嬉しい言葉でした。
今日もジンガジャパンでtestディレクトリの下にコードが増えて、Hudsonなり、Jenkinsが走っているのは、僕がテスト駆動開発やアジャイルソフトウェア開発に真剣に取り組んだ結果、生まれた文化なのかなぁと思っています。

次は…

次の転職先は決まっておりません。ですが、既に何社かお声がけ頂いているのはとても嬉しいことであり、とても感謝しています。これから何社かお伺いします。
少しの間お休みを頂いて、リフレッシュをして、多くの会社や組織を見て、新たに愛せる組織と仕事を見つけ、大きく飛躍するという事を実現したいと考えています。
これは、情熱プログラマーの「愛せよ、さもなくば捨てよ」章言葉にあるとおりです。これを実現しようと思っているからです。
Chad Fowler
そして、2010年のRubyKaigiで、著者のChad Fowlerが僕にくれた言葉「Keep it Fun!!」のとおり、itの指す言葉は僕にとってはジンガジャパンでの当時の仕事ととらえていたのですが、これを、プログラマーとしての仕事に切り替えていく所存です。
良い仕事を知っていたり、紹介できたり、僕に興味のある方は、お声がけ頂けると幸いです。積極的に詳しいお話を伺いたいと思います。

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本当にありがとうございました。そして、今後もよろしくお願いします。

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