元ウノウな@HIROCASTERでございませう。
それはそれは、ちょっとだけ昔の話、とても風変わりなウノウ株式会社というのがありました。
ウノウという会社の昔話をしたいと思います。
ウノウラボのラボブログ
この会社がはじめた画期的な文化の1つは、ラボブログと呼ばれる在籍するエンジニアが直接技術情報をブログとして公開するというものだ。
今では業界各所でおこなわれていることだが、当時は在籍するエンジニアが顔と名前を出して、技術情報を惜しげもなく公開することに注目された。
このブログの読者も、当時はウノウラボのブログをよく読んでいた人もいるのではないだろうか。
ウノウの歴史ではかなり後半の2010年になるが、私もウノウラボを執筆できたことが嬉しかったです。
もちろん、ブログを書く時間も業務時間として認められていました。
勉強会で会場を提供するなどの取り組みなど、今となっては常識となりつつあるようなIT企業の取り組みを草分け的に実施していった企業であった。
ウノウラボは先日、中の人の手によって、以下のサイトにミラーされたので、GitHubで生き続けるだろう。
異例の社風
当時ではウノウはとても異例な社風であった。
ウノウには自分の席というものがない。社長自身にも席はない。フリーデスクという制度を全社的に導入していた。 机と椅子が雑然とレイアウトされており、好きなところに座るのだ。そして、前日と同じ席には座ってはいけないというルールがあった。
よって、全員ラップトップである。椅子の代わりに一部にはバランスボールが置かれていた。バランスボールに乗りながら業務をしても問題ない。コードを書きながら上下にボヨーン、ボヨーンしているのだ。
副業についても、推奨しているような文化だった。もちろん本業に支障が出ない範囲であることが前提だが、本業以外の仕事(雑誌や書籍の執筆など、いろいろ)できるぐらいの人じゃないと、少数精鋭じゃないよね。という感じ。
入社面接で印象的に覚えているのは、「普段の格好でお越しください」と明確に書かれている事だ。普段がTシャツにジーンズだったら、そのままこい。ってことだった。もちろん、面接する人も普段着だ。
夏にはTシャツ、ハーフパンツ、ビーチサンダルなんて、格好も当たり前。渋谷でそんな格好なんだから、ある意味目立つ。
てか、ビーチサンダルって電車で女性に足踏まれたりしたら、相当痛いよね。と、いつも思ってた。
あと社内に女性モデルさんが何人もいるのも、不思議でしたね。
日本のベンチャーが米国企業に買収される!
ウノウは映画生活やフォト蔵やまちつく!などのコンテンツを生み出した。現在は、他の会社のサービスとなっている。
まちつく!のソーシャルゲームのヒットから、ソーシャルゲーム世界最大の大手であるZyngaに買収されることになる。これが2010年8月のことである。
Zyngaが日本のスタートアップ、ウノウを買収 | TechCrunch Japan
日本のスタートアップ企業が米国企業に買収される歴史的な瞬間である。この興奮するような状況に携われた経験には今でも感謝している。
そして、2012年1月にウノウ株式会社の代表取締役であった山田進太郎氏が去る。
山田進太郎氏、Zynga Japanを去る | TechCrunch Japan
そして、翌月に私も退職しました。
2012年10月にジンガ・ジャパンの閉鎖。
記憶に残る「ウノウ」
なんだかんだで、僕の記憶でも、ネットの反響とかを見ても、「ジンガ・ジャパン」という名前よりも「ウノウ」って、名前の方が出てきている。
日本のWEB業界にインパクトを与え記憶に残っているのは、間違えなく「ウノウ」なのである。
これを作り上げたのは、山田進太郎氏であり、多くの優秀な技術者とスタッフ達なのである。
そんな、元ウノウの人達やウノウに影響を受けた人達が、アドベントカレンダー(日替わり交代で、ブログ記事を書くこと)で歴史や記憶をふり返るような企画が進行している。
あなたにとってのウノウに心当たりがある人は参加してみてはどうだろうか?
ちなみにFacebookを題材とした映画の「ソーシャル・ネットワーク」の翻訳監修は山田進太郎氏である。
ジェシー・アイゼンバー、アンドリュー・ガーフィールド、デヴィッド・フィンチャー |