3/20(木)に日本語で初のGitHubに関する書籍(雑誌を除く)である「GitHub実践入門 ~Pull Requestによる開発の変革」が発売されます。304ページにわたる現場で使える実用的なガイドを目指して執筆しました。
本書は、世界中の開発者が行っているGitHubを利用した開発方法を、みなさんが現場で使えるようになるためのガイドとして執筆しました。よって、GitHubの解説だけにとどまらず、開発ワークフローやそれを支えるほかのツールにも踏み込んで解説しています。
現場で使えるノウハウが凝縮されたGitHubのガイド
本書は現場でGitHubを徹底的に活用するために、UIの解説、Gitの操作、実際に手を動かしながら試せるPull Request、開発ワークフロー(GitHub Flow, Git Flow)の解説、Jenkinsなど開発を支えるツールのGitHubとの連携について丁寧に執筆しました。こちらで目次が公開されています。GitHubを今まで使っていた人も、こんなのあったの?ってなるようなTipsなどもちりばめました。
GitHubを使ってPull Request文化の開発をどうやるべきなのか開発ワークフローについて、実績のある方法を手順を追って詳細に解説しています。多くの開発の現場でそのまま利用できるはずです。実際にいくつもの会社やチームに導入や改善をした経験を反映した内容になっています。
- GitHubをこれから使おうとしている人にも
- 使い始めたばかりの人にも
- 既にGitHubを使っていて4月から入社してくる新入社員への教育テキストとして
Pull Requestによる開発の改革
Pull Requestはソフトウェア開発者の習慣を変えました。本番環境にデプロイされる前にソースコードはレビューされ、コードや実装は論議された方がより良いソフトウェアになる確率は高くなるでしょう。また、簡単なミスを未然に防ぎ、知識共有を促す機会となるはずだと何年も前からプログラマは気づいていたはずです。
ですが、実際のソフトウェア開発の現場では、そのような活動は十分に機能していなかったのではないでしょうか。
道具だけではなく、適切な手順・タイミングを知り、習慣づける
GitHubは具体的なツールと手順を提供しました。快適にコードレビューができるGitHubを使って、masterブランチなどにMergeする/されるまえにレビューや論議をするのを示したのです。これはGitHubを利用している多くのプログラマの習慣となりました。
かつて、感染症に苦しんでいた国が、食事を作る前や幼児に食事を与える前に、石けんを使って手を洗う習慣を身につけることによって劇的に改善しました。こういった国には以前から石けんはあったのですが、適切な手順やタイミングで利用されてなく、感染症による被害で多くの死者を出しました。
開発の現場でも適切な開発ワークフローや、GiHubを使って適切なタイミングで、コードレビューや論議をする習慣があれば劇的にソフトウェアは改善していきます。少なくとも、お腹を壊すような簡単なミスやバグを本番環境に出してしまうようなことはなくなるでしょう。
GitHubというツールだけではなく、適切な開発ワークフロー、適切なタイミングでのレビューやアクションに関する知識があれば多くの問題を未然に防ぐことができ、より良いソフトウェア開発を実現していくことができます。本書はそういった知識を補うことのできる内容となっています。